世界で戦うためのプレーヤー像

一貫指導のための具体的指導内容や方法を示すためには、まずは世界で戦えるプレーヤー像とチーム像を明らかにし、この架空のモデルのあらゆる要素を、育成・選抜・強化といったシステムに具体的に落とし込んで行かなければならない。モデルを形作るさまざまな要素を明らかにし、それら一つひとつを「どの年代から、どのように指導するのか」を決めていくという手法である。

 

ここで示す「世界で戦うためのプレーヤー像」は、そのモデル化のための基本的要素を示したものである。この要素を具体化し、それぞれのトレーニングおよびコーチングに反映してはじめて世界で戦えるプレーヤーとチームが育つのである。トップが勝つために実際の手順が明確にならなければ、強化は始まらず、また、その手段が具体的でなければ、それを一貫指導システムに反映させることも困難である。

 

明日の国際舞台で戦うエリートたちは、言うまでもなく代表コーチたちの手だけで育てられているわけではない。彼ら彼女らは皆、学校や企業あるいはクラブに所属し、そこでのコーチたちから指導を受けている。したがって、次代を担うプレーヤーの輩出はもちろんのこと、将来性のあるプレーヤーの才能を確実に伸ばすためには、彼らあるいは彼女らのペースとも言うべき、それぞれ所属のコーチの理解とコーチングの質が重要な鍵となる。

 

世界で戦えるプレーヤー像

 

1-知的要素

・ゲームの構造をよく知っている、ルールを良く知っている、これらの知識をゲームの中で有利に戦うために活用できる。

・刻々と変化する場面に応じて、的確に判断ができ、対応できる。

・相手の動きや、ゲームの様相を的確に読み取り、的確な対応ができる。

・科学的な分析結果や事前の戦略的情報を、トレーニングやゲームに活かすことができる。

・状況を的確に把握し、チームにとって必要な情報を提示できる。

・必要な情報が何であるか理解できる。

 

2-心理的要素

・勝つことを決してあきらめない精神的強さを極めて高いレベルで有している。

・闘争意欲が旺盛である。

・どんな場面に遭遇しても冷静な対応と判断ができる。

 

3-技術的要素

・オールラウンドなボールゲームプレーヤーとしての技術要素を高いレベルで有している。

・専門的、個性的な技術要素を有している。

・コンタクトプレーに関連して「外力を逃がす技術、内力を相手に伝える技術」を高いレベルで有している。

 

4-体力的要素

・高いバランスのとれた基礎体力を有している。特に体幹の強さと柔軟さを高いレベルで有している。

・それぞれのポジションに求められる特有な体力とコーディネーション能力を高いレベルで有している。

 

5-人間的要素

・支援してあげたくなるような魅力を有している。

・子どもたちのあこがれになるような個性を有している。

・ロールモデルに成り得る豊かな人間性を有している。

 

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